2014年2月9日日曜日

ファズとバッファーに関する考察 その3

今年もファズを沢山買うぞ。

どうも、お久しぶりです。

明けましておめでとうございます。

気付けば、1年も経過していて驚きました。

この間にもバッファーへの考察は続けておりました。


ファズのある所にはバッファーあり?


バッファーとは音色を変化させずにハイインピーダンス出力を、ローインピーダンスに変換する電子回路。ギターのパッシブピックアップから出力されたハイインピーダンス信号を、エフェクターやヴォリュームペダルの使用によって起こる信号劣化やノイズから原音を堅固にガードします。(CAJ様のHPより抜粋)


昨年までの記事で、ファズを使う名手たちの傍にはバッファーや、それに該当する回路が存在することが分かってきました。

「(ファズの)前段にバッファーをかますとアタックが出るようになる」(2010年:クルーズの村田さん談)

極端に表せば、ギター→バッファー→ファズ→アンプ

ということが事実としてあります。

マフのような埋もれがちなファズをライブで使うのは、特に難しいのではないでしょうか。

筆者の私もライブ活動をしておりまして、マフを使用したいけど断念しそうになるほどの問題が幾つかありました。

やはり埋もれがちなのですが、そこがマフの良さでありますから、トーンを上げるということは基本的にしたくなかったり。

そこでバッファーを入れたら、グッと事態が変わったのです。

では、何を使えばいいんだと。やはり買わないといけないのか、と。


ご存知の方も多いことでしょうが、実はBOSS製のエフェクターにはバッファーが入っています。

もし、お手持ちのエフェクターの中にBOSSがあれば、それだけで効果は得られるということになります。

しかし、バッファーとして売ってる物に比べると、違いに気付き難いかもしれません。(自宅用のアンプなどでは特に)

そこは是非、爆音で聴き比べていただきたいと思います。

バッファーを持つエフェクターというのは幾つかあるようです。

僕が所有している中であからさまなのが、ロジャー・メイヤー社のペダルたちです。

ファズでありながら、自らバッファー回路を持っています。

BFとは、バッファーのことです。

それ以外の場合は、購入することになります。

しかし、バッファーと言えど幾つものメーカーが発売しており、ご丁寧にも会社によって性質が違います。

原音に限りなく近い状態で底上げしてくれる物もあれば、原音からしてハイがキツくなってしまうものもあります。

どれが良いかは、好みの問題になりますので楽器屋さんにて御試しください。

新しい製品ではありませんが、僕が便利だと思ったのはCustom Audio Japan社の“IN and OUT”です。

詳しいことはリンク先を参考にしていただきたいのですが、高性能なバッファーを搭載したジャンクションボックスです。

音の劣化を防ぐだけではなく、エフェクターボード内の配線も整理できるというスマートなやつです。

値段も1万4000円(定価)と、この機能にしては御手頃ではないでしょうか。

お試しあれ。


さて、1年にわたって書いてきた?この考察も、一応これにて完結させたいと思います。

拾い切れていない話もありますし、伝えきれてない部分もありますので、そのうちまた続編を綴ることになるかもしれません。


そんな僕が現段階で採用しているバッファーは、MXR社の“Micro Amp”です。

「は?? おい筆者よ、それはクリーンブースターだろ」と、そんな声も聞こえます。

某楽器屋の店員さん曰く、「その昔はブースターではなく、バッファーアンプとして使われていた」そうです。

なので、ある年齢のギタリストの中では、未だにバッファーアンプとして認識されているんだとか。(公式HPにも書かれています)

かの、ジョン・フルシアンテさんもマイクロアンプを使用しています。

大量のペダルを繋いでいた時はバッファー効果を得るために常時オンだったのではないか、などと噂されています。(下の画像:2とされているのがマイクロアンプ)

20個...

使用方法は実に簡単で、上記の通り常時オンにしてアンプの音量と同じぐらいにすれば終了です。

定価は1万6800円ですが、実際の販売されている値段は高くても1万円ほど(現行品)。

初歩的な段階としても、手を出しやすい値段かと思います。

個人的には(ファズの使用状況として)とても満足しています。

さらに最近、“Micro Amp Plus”という憎いやつが出まして、ベースとトレブルのEQが追加されて3ノブへと進化しました。

もし通常のマイクロアンプでトレブルやローの足りなさを感じた場合、プラスではそこが弄れるのでより好みのバッファーアンプとして機能するのではないでしょうか。

手段としては邪見にできないものだと思います。(実際には、もう1つ借り物のバッファーを使っていますが・・・)

ファズがある所にバッファーあり。

ファズを愛しているからこそ、最大限いきいきさせた状態で使いたい。

そんなフリークの皆様の参考になれば幸いです。

では。



【参考までに】

僕はマイクロアンプをバッファーとして使用し、こんな音を出しています。






2013年2月24日日曜日

ファズとバッファーに関する考察 その2


※意見には個人差があります。

あのとき、ジミヘンはなにを思っていたか。


さて、話は大きく脱線して、時は1969年8月17日、日曜日。

ジミ・ヘンドリックス師匠はウッドストック・フェスティバルに出演していました。

ジミヘンといえば、マフと同様に有名な“Fuzz Face(以下:FF)”、そしてワウとUni-Vibe。

そしてここでも、ロジャー・メイヤー氏が登場(このおじさんは良く出てくる・・・)。ジミのエンジニアとして一緒に仕事をしていたということはわりと有名な話ですね。

しかし、それがどの程度だったのかは定かではありません。実際、メイヤー氏はインタビューを受ける度に全然違うことを言ったりしているようです。

どうしてここまでジミヘンが(機材面でも)神格化されているかを考えたときに、僕はその多くが謎に包まれているからだろうなと思うのです。

まぁ、簡潔に言うと、「当時のことを誰も覚えてない」というのが近いですかね。

当日のジミヘンの足元。
この日使用した機材は、1968年製とされるストラト、100wのマーシャルが2台、FF(ロジャー・メイヤーが改造した?)、VOXのワウ、Uni-Vibeとなっております。

ここで話は少し本題に戻って行く訳ですが、いま例えヴィンテージのファズフェイスとワウがあっても、彼のような音を出すのは難しいと思います。

「まずジミヘンの音を出す必要があるのか?」と聞かれてしまうと何も言えないのですが、ファズを上手く使用していた参考例としては無視できないと思うのです。

上の写真を見る限り、セッティング順は、ギター→ワウ→FF→Uni→アンプのように見えます。

とりあえずファズとワウを買って繋ぎ、『Voodoo Child(Slight Return)』のイントロを弾いた人も多いのではないでしょうか?

しかし、先にも書いたようにあんなはっきりとした輪郭が出ずに絶望。※ちなみに僕はそうでした。

僕はそこで結局諦めてしまい、『なんだよ、ちくしょうめ!!!』と思ったわけですが、ここで視点を替えてこの現象を研究した方がいらっしゃいました。

そしてその方が目を付けたのが、FFやワウと共に長いこと彼の足元に置かれていたシンエイ製の“Uni-Vibe”

結論から言うと、Uni-Vibeにはバッファー回路があったのでした。

これを発見した方が応用して製作したのが“Uni Awakening Buffer”というバッファーで、以前僕のツイッターの方で紹介しました。

赤羽にある“fat-guitar”さんにて販売されています。(完全ハンドメイドのため受注生産)

僕は実際にこのお店に行かせてもらい、製作者の方が所有するFFやワウと一緒に繋ぎ試奏させてもらいました。

その効果は絶大で、確かにジミヘンのライブCDなどで聴いたサウンドに凄く近い。

即座に購入したかったのですが、いかんせん貧乏学生なのもので・・・・。

それはさておいて、この辺は個人の向き不向きがあると思いますし、HPにある動画などで聞くよりも自分で体感していただいたほうが良いと思います。


ジミヘンがバッファーという存在を知っていて使っていたのか、知らないけどそっちのほうが良い音が出る気がして使ってたのかは、永久に謎です。

しかし、その日のライブによってワウやファズを替えていたという話もあるぐらいですから、後者が近いんじゃないかと僕は思います。

(さらには「ファズペダルに合うように、わざと出力の低いピックアップが載ったストラトを使っていた」という逸話も聞きます。まぁ、謎なんですけど。)

あのとき、ジミヘンはなにを思っていたか。

それも当然、謎です。

この考察、まだ続きます。



2013年2月23日土曜日

ファズとバッファーに関する考察 その1

もはや店頭にはない??

※前提として、これは僕が求める音に関する考察です。


事の発端は、"The Effector book Vol.9"を買って読んだとき。


御存知の方も多いでしょうが、この号は天下のファズ“Big Muff”の特集でした。

そこにCrews Maniac Soundの村田さんのコラムがありまして、ファズとバッファーの奇妙な繋がりに興味を持ちました。

その記事に例として出されていたのは、Dinosaur Jr.のJ・マスキス氏。

マスキスさんはCAEの4×4のMIDIフットコントローラーを使用しており(現在は分かりませんが)、そこにはバッファー回路が入っていると。

このような機器にはバッファー回路が当然のように組み込んであるようで、それはかの有名なピート・コーニッシュさんの製品もそうであります。

日本のミュージシャンだと布袋寅泰さん、外国ではジミー・ペイジ師匠やデヴィッド・ギルモア師匠がこのメーカーのコントローラーを導入していることで有名ですね。


話は別方向に行きますが、Led Zeppelin時代にペイジ氏が使用していたTone Bender(Mk2)は「ロジャー・メイヤーの改造により、バッファーとブースターが搭載されている」という噂をどこかで見ました。

その真偽は今のところ、というか、わりと永遠に謎なのですけど、ありそうな話だなと思います。

(余談ですけど : 僕は先日、JMI製のSupaFuzz(中身はMk2)クローンを購入したのですが、現代のファズペダルと比べるとヴォリュームやゲインをフルテンにしても少し音量が小さい気がしました。これはそういう仕様、そういうもの、お前のが壊れてんだよ、などの意見が聞こえてきますが、なんとなくペイジ氏がベンダーを改造していたという話に信憑性が持てたのでした。)


話は戻りまして、マスキス氏はCAEのコントローラーを使用して、バッファー回路を通ったルーティングに“Big Muff”を接続しているのです。

ピート・コーニッシュのコントローラーを使っている、ペイジ氏、ギルモア氏も同じで、これはファズに関係なくバッファー回路を通った音がアンプから出ているというわけですね。

この考察、続きます。

2012年12月31日月曜日

2012年を振り返る。


こんばんは。

2012年の大晦日、いかがお過ごしですか?

今年も幾つかエフェクターを購入してまいりました。

新品から中古、ヴィンテージまで色々と物色しました。

主にファズとオーバードライブばかりですが。

そして、本年はギター2本が我が家に嫁いできました。

自身2本目のテレキャス。そしてフェンダーUSAデビュー。
フェンダーUSA、2本目。そして初めてのストラト。ジェフ・ベック師匠モデル。
いやー、本当に色々買いました。

自室がもうすぐレコーディングスタジオになりそうな勢いです。

もうすぐ新年がやってきますが、2013年もこのような感じでいきたいと思います。

それでは皆さん、よい御年を!!!

来年もよろしくお願い致します。

2012年の終わりに曲を作ってみました。こちらで試聴できます。